転職活動の際や勤務先の変更時に、「保険薬剤師登録票」の提出を求められることがあります。
普段あまり意識しない書類なだけに、いざ必要になった時に「あれ、どこにしまったかな?」と焦るケースは少なくありません。
もし保険薬剤師登録票を紛失してしまったら、どう手続きすればいいのでしょうか。
再発行には時間がかかるのか、記号番号がわからない場合はどうするのか、また郵送での申請は可能なのか、不安になりますよね。
特に、氏名変更の手続きと重なったり、登録票が破れたり汚れたり(き損)してしまった場合、どこに何を提出すれば良いのか迷うこともあるかと思います。
この記事では、保険薬剤師登録票を紛失した際の再発行手続きについて、必要なステップや疑問点を分かりやすく解説していきます。
記事のポイント
- 紛失時の再交付に必要な書類
- 申請から再交付までの具体的な流れ
- 記号番号が不明な場合の対処法
- 紛失と氏名変更や「き損」が重なった時の対応
保険薬剤師登録票の紛失と再交付申請

保険薬剤師登録票をなくしてしまった場合、パニックになる必要はありませんが、速やかに再交付の申請を行う必要があります。
特に転職活動中など、急に必要になると焦ってしまいますが、手続き自体は一つひとつ確認すれば決して複雑ではありません。
まずは落ち着いて、必要なものを確認していきましょう。
再交付申請の必要書類は?

保険薬剤師登録票を「紛失」した場合、再交付申請に必要な書類は、基本的には「保険医・保険薬剤師の登録票再交付申請書」という様式1枚のみです。
この申請書は、ご自身が勤務している(または登録した)地域を管轄する各地方厚生(支)局のウェブサイトからダウンロードすることができます。
例えば、東京都で勤務しているなら「関東信越厚生局」、大阪府なら「近畿厚生局」のサイト内にある、保険医・保険薬剤師関連のページを探してみてください。
ダウンロード時の注意点
厚生局のサイトには様々な様式があります。
「氏名変更届」や「新規登録申請書」など、似た名前の書類と間違えないよう、「再交付申請書」であることをしっかり確認しましょう。
ただし、これはあくまで「紛失」の場合です。
もし登録票が破れたり汚れたりした「き損」の場合は、後述するようにき損した登録票そのものも添付する必要があります。
また、同時に「氏名変更」も行う場合は、そもそも使用する様式が「氏名変更届」になるなど、状況によって必要書類が少し変わるため注意が必要です。
手続きの流れをステップ解説

申請書を手に入れたら、実際に手続きを進めます。
再交付の手続きは、大まかに以下のステップで進みます。
一つずつ見ていきましょう。
再交付手続きの基本的な流れ
- 申請書の入手: 管轄の地方厚生(支)局のサイトから「登録票再交付申請書」をダウンロードし、印刷します
- 申請書の記入: 氏名、生年月日、登録の記号及び番号、紛失の理由などを正確に記入します
- 申請書の提出: 記入した申請書を、管轄の地方厚生(支)局の事務所窓口に直接提出するか、郵送します
- 審査: 提出された書類に基づき、厚生局側で記載内容の確認や登録事実の照会といった審査が行われます
- 登録票の再交付: 審査が完了すると、新しい登録票が発行されます
参考資料:保険医・保険薬剤師の登録票の再交付の申請の流れ - 地方厚生局
申請書の記入時の注意点
申請書には、氏名や生年月日のほか、「登録の記号及び番号」を記載する欄があります。
この番号が不明な場合の対処法は後ほど詳しく解説します。
もう一つ重要なのが「紛失又はき損の理由」欄です。
「引っ越しの際に紛失したと思われる」「誤って破棄した可能性が高い」など、状況を簡潔に、具体的に記載してください。
提出方法(窓口と郵送)
提出は、管轄事務所の窓口へ直接持参する方法と、郵送する方法があります。
私たち薬剤師は日中勤務していることが多いため、窓口が開いている時間に訪問するのが難しい場合も多いでしょう。
そのため、郵送での手続きが現実的で便利です。
再交付場所(重要)
手続きが完了し、新しい登録票が交付される際、多くの場合、申請者本人の自宅ではなく、勤務先の保険薬局宛に郵送されます。
受け取り先の確認を忘れずに
「自宅に届くものだと思っていたら、いつの間にか薬局長が預かっていた」というケースも考えられます。
申請後は、勤務先の事務担当者や管理薬剤師にも「厚生局から登録票が届くかもしれません」と一言伝えておくとスムーズです。
もし転職活動中で特定の勤務先がない場合や、自宅への郵送を希望する場合は、申請時に厚生局の担当窓口へ電話などで相談してみることをお勧めします
申請書の提出先はどこ?

申請書を提出する場所(郵送先)は、原則として保険薬剤師の登録を行った(または現在主に勤務している)都道府県を管轄する地方厚生(支)局の事務所(埼玉県の場合は指導監査課)です。
日本全国は8つの地方厚生(支)局に分けられています。
例えば、同じ関東でも、東京都と神奈川県は「関東信越厚生局」の管轄ですが、静岡県は「東海北陸厚生局」の管轄となります。
ご自身の勤務地がどの厚生局の管轄になるか、あらかじめ確認しておきましょう。
| 地方厚生(支)局 | 管轄都道府県 |
|---|---|
| 北海道厚生局 | 北海道 |
| 東北厚生局 | 青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島 |
| 関東信越厚生局 | 茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野 |
| 東海北陸厚生局 | 富山、石川、岐阜、静岡、愛知、三重 |
| 近畿厚生局 | 福井、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山 |
| 中国四国厚生局 | 鳥取、島根、岡山、広島、山口 |
| 四国厚生(支)局 | 徳島、香川、愛媛、高知 |
| 九州厚生局 | 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄 |
正確な提出先は公式サイトで
上記は厚生局の大枠の管轄です。
実際の提出先は、各厚生局の「指導監査課」や、各都道府県に設置されている「事務所」になります。
例えば「近畿厚生局 大阪事務所」といった形です。
詳細は、厚生労働省の「地方厚生(支)局所在地一覧」や、各厚生局のウェブサイトで必ず確認してください。
手数料や標準処理期間

次に、気になる費用と期間についてです。
手数料
まず、再交付申請に手数料は一切かかりません。
無料で手続きできるのは安心できるポイントです。
標準処理期間
一方、申請書を提出してから新しい登録票が交付される(勤務先に届く)までの「標準処理期間」は、多くの厚生局でおおむね2週間程度とされています。
ただし、これはあくまで申請書に不備がなかった場合の「目安」です。
年度末や年度初め(3月〜4月)は、新規登録や異動の手続きが集中するため、通常より時間がかかる可能性が高いです。
申請は余裕を持って行いましょう
転職先への入社手続きなどで「〇月〇日までに提出」と期限が決まっている場合は、2週間ギリギリではなく、最低でも3週間~1ヶ月程度の余裕を持って申請することをお勧めします。
私自身の経験からも、公的な手続きは「早め早め」が鉄則だと感じています
紛失と氏名変更が重なった場合

結婚や離婚などで氏名が変わり、そのタイミングで登録票の紛失にも気づく、というケースは意外と多いです。
私のもとにも「氏名変更と紛失、どちらを先にやれば?」という相談が寄せられることがあります。
この場合、手続きは少し変わります。
「再交付申請書」ではなく「保険医・保険薬剤師氏名変更届」という様式を使って手続きを行います。
氏名変更と紛失は「氏名変更届」で一本化
「氏名変更届」の様式内に、多くの場合「登録票を紛失した」旨を記載する欄(または紛失届を兼ねるチェックボックス)が設けられています。
つまり、氏名変更の手続きと同時に、紛失した登録票の再交付も申請できる仕組みになっています。
添付書類も異なります
この場合、申請書に加えて、氏名の変更履歴が確認できる「戸籍抄本(または戸籍謄本)」の原本が必要になります。
再交付申請だけの場合よりも準備するものが増える点に注意してください
また、氏名変更後も旧姓の使用を希望する場合は、その旨を申請書に記載することで、旧姓のままの登録票が交付される場合もあります。
このあたりの運用も、管轄の厚生局にご確認ください。
記号番号がわからない時は

再交付申請書で最も困るのが「登録の記号及び番号」の欄かもしれません。
登録票そのものを紛失しているため、「この番号がわからない!」というのは当然のことです。
ご安心ください。
この番号が不明な場合でも、申請は可能です。
その場合の対処法として、申請書の余白や備考欄などに、ご自身の薬剤師免許証に記載されている「薬剤師名簿登録番号」を記載して提出します。
薬剤師名簿登録番号とは?
「薬剤師名簿登録番号」は、薬剤師免許証の左下あたりに記載されている「第〇〇〇〇〇〇号」という番号のことです。
これは薬剤師一人ひとりに付与される固有の番号であり、保険薬剤師登録の記号番号とは別のものです。
この番号を伝えておけば、厚生局側で本人を特定し、保険薬剤師登録の情報を照会してくれます。
薬剤師免許証のコピーは必要?
通常、再交付申請の添付書類として薬剤師免許証のコピーは求められません。
ただし、万が一の本人確認のために提出を求められる可能性もゼロではないため、念のため手元に準備しておくとより安心です。
保険薬剤師登録票の紛失、よくある疑問

ここまで再交付申請の基本的な流れを見てきましたが、ほかにも「こんな時はどうするの?」という細かい疑問がいくつかあるかと思います。
紛失時にありがちなケースをQ&A形式でさらに詳しく見ていきましょう。
登録票が「き損」した場合は?

紛失ではなく、登録票を誤って洗濯してしまったり、破ってしまったり、あるいは長年の使用で印字がかすれて読めなくなったりした状態を「き損」と呼びます。
この場合の手続きも、基本的には紛失時と同じ「登録票再交付申請書」を使用します。
ただし、紛失時と決定的に違う点が1つあります。
「き損した登録票の原本」の添付が必須
き損による再交付申請では、申請書に加えて、その「き損した保険薬剤師登録票の原本」を添付する必要があります。
読めないほどボロボロになっていたとしても、絶対に捨てずに保管しておき、申請書と一緒に提出してください
「これくらいならまだ使えるかな?」と迷うレベルの汚れや破れでも、転職先など提出先によっては再交付を求められることもあります。
読み取りに支障が出そうだと感じたら、早めに再交付手続きをしておくのが無難です。
転職先で紛失に気づいたら

これは薬剤師さんから受ける相談で、最も多いパターンのひとつです。
内定が出て、入社手続きの書類一覧に「保険薬剤師登録票のコピー」とあり、そこで初めて紛失に気づくケースです。
焦るお気持ちは痛いほど分かりますが、まずは落ち着いて対処しましょう。
最優先事項:転職先への速やかな報告と相談
紛失に気づいたら、何よりもまず、速やかに転職先の人事担当者や採用担当者(または管理薬剤師)に「紛失してしまったため、現在再交付申請中です」と正直に報告・相談してください。
その際、以下の3点を併せて伝えると、相手も状況が分かり安心します
- 紛失の事実(隠さずに)
- 既に再交付申請の手続きを開始したこと(あるいは「本日中に申請します」と伝える)
- 交付までに2週間程度の時間がかかる見込みであること
入社早々、提出物が出せないと気まずく感じるかもしれませんが、誠実に対応すれば問題になることはまずありません。
むしろ、黙っている方が後々の信頼関係に影響します。
すぐに報告・相談しましょう。
再交付後に登録票が見つかったら

これも意外と「あるある」なケースです。
再交付手続きをして、新しい登録票が勤務先に届いた数日後、大掃除をしていたら古い書類の間から紛失したはずの登録票が出てきた、という話も聞きます。
この場合、新旧2枚の登録票を手元に持ち続けることは認められていません。
発見された「古い登録票」は速やかに返納
ルール上、有効な登録票は1枚のみです。
発見された古い方の登録票は、速やかに管轄の地方厚生(支)局に返納する必要があります。
返納先は、再交付を申請した厚生局の事務所です。
返納理由(「再交付後に発見のため」など)を記した簡単な添え状をつけて、郵送(簡易書留推奨)すれば問題ありません
郵送での申請は可能か?

はい、再交付申請は郵送でも全く問題ありません。
むしろ、日中の業務が忙しい私たち薬剤師にとっては、郵送での手続きが最も現実的でスタンダードな方法と言えるでしょう。
私自身も、公的な手続きの多くは郵送を活用しています。
郵送時の注意点
郵送で申請する際は、以下の点に注意するとスムーズです。
- 追跡可能な方法で: 普通郵便でも受理されますが、万が一の郵便事故に備え、簡易書留やレターパックなど、配達状況が追跡できる方法を強くお勧めします
- 宛先の確認: 封筒の宛名は「〇〇厚生局 〇〇事務所 御中」など、提出先の部署名まで正確に記載しましょう
- 返信用封筒: 基本的に不要です。前述の通り、新しい登録票は勤務先に送付されるのが一般的だからです
郵送だからといって、窓口申請より処理期間が大幅に延びることはありませんので、ご安心ください。
保険薬剤師登録票の再交付は速やかに

保険薬剤師登録票の紛失に気づくと、特に転職や異動を控えている時期には、本当に焦ってしまいがちです。
しかし、ここまで見てきたように、紛失は誰にでも起こりうることです。
そして、そのための再交付の手続きはきちんと確立されており、手数料もかかりません。
一番良くないのは、「どうしよう」と悩み、紛失の事実を放置してしまうことです。
保険薬剤師として保険調剤業務を行う上で、登録票はご自身の身分を証明する大切な書類の一つです。
紛失に気づいた時点で、速やかに再交付申請のアクションを起こしましょう。
最終確認は「公式サイト」で
この記事では、再交付手続きの一般的な流れや注意点を私の知る範囲で解説しました。
しかし、提出先の事務所名や様式の細部、郵送のルールなどは、管轄の地方厚生(支)局によって微妙に異なる場合があります。
また、将来的に制度が変更される可能性もゼロではありません。
実際に手続きを行う際は、必ずご自身の勤務地(または登録地)を管轄する地方厚生(支)局の公式ウェブサイトで、最新の情報を確認するようにしてください。
もし転職活動中で手続きに不安がある場合は、利用している転職エージェントの担当者に「登録票を紛失したようなのですが」と相談してみるのも一つの方法です。
彼らは同様のケースを何度も経験している可能性が高く、的確なアドバイスをくれるかもしれません
転職におすすめの転職エージェント

転職を考えているときは、まず転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。
多くの企業はすぐに活躍できる人を求めており、競争も激しくなっています。
そのため、自分の強みをしっかり伝えることが大切です。
書類や面接の準備を一人で行うのは大変ですが、転職エージェントなら企業が求める人材像をよく理解しており、的確なアドバイスをしてくれます。
希望する企業がある人ほど、個別の対策が必要です。
専門のサポートを受けながら、自分に合った職場への転職を効率よく進めていきましょう。
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